中国では、コロナウイルスの感染から身を守るための、マスクの正しい選び方や、使用法の詳細について、テレビなどで特別番組が組まれ、頻繁に放映されてきた。

一方、日本では、一向に左様な番組が放映されることもなく、危機感皆無な能天気番組ばかりで、特に左様な番組を愛してやまない賢き日本人は、未だのほほんと過ごしている様子である。

コロナウイルスが猛威をふるい始めて以来、中国では、感染症の専門家らが、感染リスクの高いスポンジ素材のマスク(海绵口罩)や、綿花製のマスク(棉口罩)は避け、濾過層と保湿層を備えた医科用マスクか、N95同等レベルのマスクを使用するよう強く提言している。

すでに中国では、政府が布製マスクはコロナウイルスに有用でないと公言し、状況に応じたマスクの選択方法に関して詳細なデータをいくつも公表している。

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日本政府が、国を挙げて布製マスクの再使用をゴリ押ししている様子は、竹槍でB29を撃退できると民衆を扇動していた、大日本帝国時代を彷彿とさせる。「布製マスクでコロナウイルスに対峙しろ」という発想は、「竹槍で戦闘機と対峙しろ」と言っているに等しいのではないか。

本当に国民を守ろうと思うなら、日本が誇る重松や興研に投資して増産をお願いし、国民全員にN95マスクを配るべきだろう。日本の自称専門家は、何故にN95マスクの増産を提言しないのか?専門家会議に集まっている専門家は、本当に専門家なのだろうか?まぁ、今の政府には土台無理な話であるから、とりあえずは明日から微博で、日本に対する蔑称が「小日本」から、「給食当番」にならないことを祈っている。

日本の市場に多く見られる安価なマスクは、中国では普通マスク(普通棉纱口罩、棉口罩、海绵口罩)と呼ばれ、ウイルスなどの顆粒状物質はほとんど捕捉(捕集)できないと言われている。通常、普通マスクは1~2層構造で、比較的直径の大きい花粉や粉じんなどに有効なタイプもあるが、基本的には濾過層がないと、ウイルスの捕捉は期待できないとされている。コストが最もかかると言われているのは濾過層(ろ過フィルター)であり、激安マスクは濾過層を持たないため、光源にかざすと光が透過するほどペラペラかつスケスケであることが多い。

日本では、メディアへの露出が多い自称感染症の専門家でさえ、感染予防において最も有用なマスクについて詳しく語ることがあまりない。まぁ、某首相でさえあんなマスクを装着しているお国柄であるから、当然と言えば当然かもしれない。

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一方、中国の感染症の専門家は、このような普通マスクは「没有用(役に立たない)」と、メディアを通して断言している。さらに、布に綿花をサンドイッチしたタイプなど、マスク自体に厚みがあったとしても、濾過層が無ければコロナウイルス予防に対しては効果が無い、とも述べている。つまり、マスクは厚みよりも濾過層の有無が重要である、と提言している。

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外科などで使用されている外科用マスク(医用外科口罩)は、一般的に、中間に濾過層を設けた3層構造で、装着ミスが起こらないよう、外側は青、内側は白と明確に区別されており、細菌の捕捉能力は95%以上、ウイルスなど顆粒状物質の捕捉能力は30~75%程度だとと言われている。また、医用外科口罩は普通口罩に比べてサイズが一回り大きく、頬などに体液やウイルスが付着しにくいよう設計されていることが多い。

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N95マスクは、CDC(アメリカ疾病管理予防センター)でもウイルス対策用に推奨している、医用マスクのフラッグシップで、0.3μmの微粒子を95%以上捕捉できると言われている(中国にはKN95と呼ばれる規格もある)。基本的にポリプロピレン製の濾過層が3重になっていることが多い。コロナウイルスの直径は約1万分の1ミリ、約0.1μmであるが、通常ウイルスは空気中のホコリや塵、呼気中の吐出物などに付着しているため、N95マスクで十分な防御作用を発揮することができる。

PM2.5(雾霾)は直径約2.5μmと、ウイルスよりも若干大きいが、通常のマスクでは防げないと言われている。これについては実際に、数年前から日本のメディアでも公言されていた。

N95マスクには、空気弁(呼气阀)のあるタイプと、無いタイプが存在する。空気弁があるN95マスクの場合、呼気時に装着者の息が空気弁を通して外へ吐き出されるため、2次感染を引き起こす可能性があり、中国の専門家は、感染者は装着すべきでないと警告している。

もちろん、老人やCOPD慢性閉塞性肺疾患)がある患者などにおいては、呼吸が楽にできる空気弁付きマスクが最良であるとしているが、N95マスクの装着は肺への負荷が強いため、すでに感染が確定されている場合は隔離し、このようなマスクは使用させてはならないと提言している。

ちなみに、医用口罩と医用外科口罩の違いは、主には濾過層の質の違いで、当然ながら外科用マスクの方が防御性は高いとされている。通常、普通口罩と医用口罩は濾過層が無いか、あったとしても薄型で、医用外科口罩は防水層と濾過層、湿潤層の3層構造で、N95マスクは濾過層が3重になっているのが一般的だ。つまり、普通口罩→医用口罩→医用外科口罩→N95口罩(KN95口罩)の順で防御レベルが上がると考えればよろしい。

中国の病院においては、コロナウイルス対策のため、医療関係者はみな空気弁の無いN95マスクを装着していた。また、医師および看護師らによる衛生管理は徹底されており、N95マスクを装着した場合、医療関係者と患者双方への感染を防ぐため、勤務が終わるまでマスクを外すことは許されておらず、勤務中は水を飲むことさえ禁止されていたようだ。

一応、病院では6時間交代で勤務することになっていたそうだが、実際には、飲まず食わずで休む間も無く働かざるを得ないほど、壮絶な現場だったらしい。そんな甲斐もあってか、今は多くの大衆が仕事現場に復帰し(复工)、中国では日常を取り戻しつつあるようだ。きっと、彼らの努力が無かったら、もっと多くの犠牲者が出ていただろう。

マスクの正しい選び方や使用方法に関しては、以下の動画が役に立つ。中国語がわからなくても、専門家が実物を用いてわかりやすく説明しているから、有用であると思う。