普段から有事に備えて、院内の備品はある程度、余裕を持ってストックしている。
しかし、普段から患者に無料でマスクを配布していることもあり、マスクの在庫に限りが見えてきたから、困っている。
当面は何とか持ちこたえられそうだが、このままコロナ騒動が長期化した場合、在庫が尽きてしまう可能性がある。
かといって、悪徳な転売屋から高額な値段で買う気にはならない。
ちなみに現在、60枚入り定価728円の某マスクが、某オークションサイトでは、1箱10000~15000円前後で取引されている。
日本政府も中国のように、高額転売する輩とその幇助をする者を法的に厳しく処分し、押収したマスクを北海道へ分配すれば、都心部でのマスク不足も万事解決するかもしれない。
しかし、残念なことに、政治屋の素晴らしい政治手腕のおかげで、状況は増々悪化するばかりだ。とにかく、個人的には、何としてでも転売屋からの購入は避けたい。
日本で品薄になっている消毒用アルコールも、滅菌済の外科用マスクも、実を言えば、取引先である中国の医療機器メーカーから購入可能だ。
本日、メーカーの事務員に問い合わせたところ、通常1個あたり1~2元(約16~32円)のマスクが、5~8元(約80~128円)にまで値上がりしているらしい。消毒用エタノールは2.5L入りが一桶(1本)33.5元(約540円)だ。

しかし、消毒用アルコールは易燃易爆(燃えやすく爆発しやすい)の液体であるから、自提(自分の手に提げて持ち帰り)のみ可能であって、発送は禁止されている。
まぁ、そもそも、中国製消毒薬の品質には不安があるから、使用する気は毛頭ない。やはり消毒薬は、信頼できるメーカーが作る日本製がよろしい。
現在、中国国内でさえマスクが足りていない状況下での、マスク輸出は容易なことではないらしい。たとえ発送できたとしても、税関によって差し戻される可能性が高いという。
先日、アリババ創業者の马云(ジャック・マー)が、日本からマスクをもらった恩返しに、100万枚のマスクを日本へ寄贈するという報道があった。
もし、発送元がどこの馬の骨ともわからぬ個人であったならば、国外へのマスクの発送は、厳しく制限されていただろう。
確かに、中国の医療機器メーカーとコネクションがあり、中国語で直接取引できることは、鍼灸師としては利点が多い。
しかし、中国という国においては、個人・法人の如何に関わらず、良くも悪くも国の関与が大きいから、イロイロと難しい部分がある。