花粉症は頚部へ適切に刺鍼すれば完治するか劇的に症状が軽減し、ほとんどの患者は投薬が不用となる。しかし、一般的には花粉症に対する鍼の効果は全く認知されていない。

 

おそらく、花粉症をまともに治療できる鍼灸院が皆無に等しいことが原因と思うが、鍼には薬のような副作用がないから、完治すると大変感謝される。

 

そもそも鍼が花粉症に効果があることに気が付いたのは実際の臨床経験からで、花粉症患者のほとんどが、首肩こりや慢性頭痛、副鼻腔炎、ドライアイ、眼精疲労などを訴えて来院しており、適切に頚部刺鍼すると、それらの症状が軽減または完治するだけでなく、みな一様に花粉症が軽減または完治することがわかった。

 

この事実に気がついたのは今から数年前で、その後、花粉症患者には頚部刺鍼を勧めているものの、世間では薬物療法が当たり前という風潮が根強いため、花粉症で鍼治療を受けようという患者は中々増えない。

 

基本的に薬は副作用があり、薬を長期服用すれば、代償作用によって身体本来の機能が退化したり奪われてしまい、現在よりもさらにアレルギー反応が起こりやすくなる可能性がある。したがって、毎年投薬するより、鍼を数回打つ方が副作用なく安全に完治を見込めて、遥かにメリットが多い。